予圧のかけ方
予圧のかけ方
TCGは、歯間の常時接触によってバックラッシをゼロとします。
このため、歯面に対して適切な予圧が必要となります。
予圧不足はバックラッシが発生し、過度な予圧は精度、音、振動、寿命に影響します。
TCGは、仕様表の心間距離(許容差 0.01㎜、周囲温度 20℃において)にて組み立てすれば、適正予圧となるように設計されております。
適切な予圧を与えるため、右記のような調整機構を使用することを推奨致します。
●適正予圧量(バックラッシゼロが必要な場合)
予圧力(ローラピニオン押さえ力) 1010~1210型 2Kgf以下(摩擦等を除く)
1610~4012型 5Kgf以下(摩擦等を除く)
●心間距離調整量 0〜−0.01㎜
( 許容量としては−0.02〜0.1㎜。但しプラス方向に組立てた場合は、心間距離離れ量×0.8㎜のバックラッシが発生します。)
【調整例】
- 全体ストロークのラック歯高さを測定し一番低い位置に合わせて、ピニオンとラックを軽く手で押さえながら組み合わせます。リングの場合も同様です。
- 組み合わせた状態で運転を行い、位置決め精度、走行音、振動に異常が無いか確認を行います。
- 外形寸法A(心間距離)を目安に、押しネジ等の調整機構を用いてプラス方向またはマイナス方向に予圧量の調整を行います。
- 再度運転を行い、正常に動作しているか確認を行います。

【参考動画】
YouTubeにて、TCGランナー走行音検証動画を公開しております。